日米中3か国4都市生活 バイリンガル日記

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【検証】現地校は本当に遅れてる?日本の勉強はどうするか?(前編)

これから駐在準備をされる方、気になるのは現地の小学校と日本の勉強の両立だと思います。よく「現地校の算数の学習は遅れているので、日本の子は困らない」「暗算が出来るので、算数は得意でいられる」と聞きますが、この点について気づいたことを纏めたいと思います。どちらかというとのんびりした州在住の私が経験・見聞きした話で、州により、進度や親の熱心度は異なると思います。

 

渡航が低学年で、かつ、こちらの早生まれに該当する場合

娘がまさにこのケースですが、4月生まれ~8月生まれ(州によります)の子は、学年が繰り上がってしまいます。学年を下げることに寛大な学校・学区もあるようですが、過度な競争を排除するため、そんなに簡単には認めてもらえないところもあるようです。

 

アメリカ式の場合、キンダーから読み書き・数字を学び始めているので、先取り学習をしていない幼稚園年中の子が、現地でキンダーに入ると、急に時間割があって、皆で座って(椅子とは限らず、カーペットだったりするわけですが・・・)、国語や算数の授業をうけるような生活が始まります。その後、この進度の差は、日本の1年生と現地の2ndの時点でもまだ続いています。

 

「Mathは余裕」なわけはない

「現地校の算数の学習は遅れているので、日本の子は困らない」誰が言い出したのかわかりませんが、実は、約1/3は学年が繰り上がって、特に、低学年で渡航する子供は、「Mathは余裕」ではないんですね。

ちなみに、2ndでは、数字や式を、ストーリーに仕立てて、文章で説明させる問題がでてきます。学年が進めば、解法を英語で説明することが増えてきて、数字で解を書くだけの問題ではなくなってきます。日本のように答えが書けないから×、得点は0点というような返却はないようですが、それでも日本で算数が得意だった子にとっては、自信を失うことになる出来事だと思います。

したがって、子供の年齢・英語力に応じて、家庭でのフォローが絶対に必要になります。が、いかんせん、学校で何を習っているのかよくわからないということも多々あります。また、ESLの先生がしっかりしていればいいですが、州によっては、ESLの専攻ではない先生が、一定の研修を受けてESL教師として登録できる制度を持っている州もあるそうです。家庭でのフォローが難しい場合、ESLの先生が頼りにならない場合などは、渡航後すぐにチューターを付けてあげたり、フォローの塾を頼るなどのサポートが必要かもしれません。

 

では現地校のみの勉強でいいのか?

じゃあ現地校の勉強にきちんとついていっていればいいのかというと、そうでもないのが、母国語も勉強中の小学校低学年。英語では解ける問題が、日本語で出題されるとわからないということがよくあります。したがって、英語で出来る問題について、日本語で出題して、日本語の問題文に慣らす必要があります。

学習言語は、学習を通じてしか学べないことを実感しました。

 

省エネ学習法

そこで、この夏、現地校と日本の教科書を比べながら、なるべく省エネで両方カバーできる形で勉強してきました。その中での気づきは以下の通り。

 

・日米のアプローチの違い

難易度控えめで、でも、ダイナミックな計算やクイズで、子供たちの自信を持たせる現地校のスタイル。現地校では、1stから、筆算や99までの足し算引き算が出てくるようです(ただし、繰り上がり・繰り下げのない簡単な計算のみ)。一方、日本では20までの計算の繰り返しで基礎力を徹底する。

前者の方が子供にとっては面白いのは当然で。。しかし、日本人としては、きちんと基礎力を家庭でつけなければと、結局、筆算で計算を繰り返させるスタイルに落ち着きました。


・日米の違いに疑問を持たれる前に日本式を教えてしまう
2nd(娘の場合、日本では1年生)で掛け算も始まるため(2、3、4、5の段のみ、ただし✖︎12まで)、「なんで九九を覚えないといけないの?」と余分な議論を避けるため、現地校で習う前に、日本式を先に取り組み始めました(文章題になると、日米で違いが出てくるので要注意です)。

 

・意外とライティングは、転用が効く

英語でのライティングで、topic→support→conclusionと書けるようになると、日本語も同じ要領で書けるようになりました。ライティングは転用が効くような気がするので、日本語に特化してまだ学習していません。


具体的なトライした家庭学習は、続編に続きます。