日米中3か国4都市生活 バイリンガル日記

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この機会をチャンスにしよう! 10年前に会ったアジアの若者たちを思い出して

10年以上前のことですが、中国北京で大学院に通っていたことがあります。そこにはアジアを中心に世界各地から若者が集まっていました。彼らは、アメリカ・イギリスの大学で学び、各国で経験を積み、さらに中国市場を知るために学びに来た若者たちでした。いろいろと話す中で印象的だったのは、彼らにとっての幼少期は、将来成功するための学びの時であったこと、そして、両親は日本の大企業と共同出資で会社を経営しているような地元の名士だったとしても、自分の力で事業を成功させて、父親を超えるという意欲があったことです。

 

日本の感覚でいくと、幼少期は将来の過酷な競争から離れた聖域のようなところで、本来であれば、なるべく競争から離れたところにいさせてあげたいと思うのが自然かと思います。ところが、国が変われば、将来に向けた競争は、幼少期に始まっているという環境もあるのだなと知りました。彼らは、中学からは、地元の有名中学の国際部やインターナショナルスクール、バイリンガルスクールなどで学び、世界の名門大学へ行くための基礎を築いたようでした。漠然と、自分はそのような気概をもって学んできたことがあるだろうか、ただ日本の経済力とその成長のタイミングで何とか凌げてきたのではないかと思いました。

 

日本では、欧米の教育制度が最善のもののように語られていることが多々ありますが、実際には、英語圏の学生と比べて、少なくとも、1000時間~2000時間、英語習得の時間が余分に必要であり、日本の子供には、まさに彼らが受けたような、欧米教育の要素も取り入れたアジアハイブリット型(若干詰め込み式)がベストなのではないかとも思いました。また、自分の子供の時代には、彼らのような気概が必要になるのかもしれないという危機感を感じましたが、そのころ漠然と感じた不安感が、今、現実味を帯びてきています。

 

残念ながら、この10年で、さらに、日本全体を覆う将来への不安は大きくなっています。10年前の北京では、「XXの国の人たちは、一族でローンをしてでも、北京のインターナショナルスクールに通わせるべきと考えている」という話を聞きましたが、日本人学校がある北京でわざわざインターナショナルスクールに入れる日本人駐在員一家はかなり限られました(中国のインター、べらぼーに高いのです)。しかし、この10年でインターナショナルスクールに通わせる日本人駐在員も、一気に増えた実感があります。

 

駐在日本人同士の話題でよく出る「友達からも離され、言葉もわからない学校に連れてこられて子供たちが可哀そう」という話題があります。これも、「こんなチャンスはない」と受け止める国の人々もたくさんいます。少なくとも、私が北京で出会った若者は、誰も可哀そうととらえないと思います。そんな気持ちがあるからこそ、今、子供たちには少し厳しいことを求めてしまっているかもしれません。

 

今、苦労をしながら、現地校の勉強と日本の学校のの勉強を両立している経験は、長期的に見れば、必ずやチャンスにできるはずです。少なくとも、その長期的な視点を失わず、「この機会をチャンスにする」という気概をもって、子供たちをサポートしていきたいと思います。

 

迷いながらサポートを続ける親御さん(自分も含め)、時折迷いながらも、長期的な視点を失わず、お互い頑張っていきましょう!サポートのアイディア・成功例などあれば、ぜひ教えてください。