先日upした通り、娘ちゃんの英語、日本語の心配が本格的化。
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そこで、再度読み直した我が家のバイブル「バイリンガル教育の方法」。
本書の概要は以下の通りです。
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その中で、カナダのフレンチイマージョンの学校の例で、興味深い記事がありました。
イマージョン教育って?
カナダにおけるフレンチイマージョン学校は、主にフランス語圏に住む英語系の父母から要望にこたえて生まれたことが始まりのようですが、基本的に、幼少期はフランス語(のみ)、フランス語の基礎が出来たら、英語の比率を増やしていくことで、両言語での学習を可能にしようとする教育スタイルのようです。なお、同じ算数のカリキュラムを、英語で学ぶかフランス語で学ぶかという違いだそうで、日本の駐在子女ように、日本語と英語で、全く違う科目として学習することにはならないようです(羨ましい)。
早期トータルイマージョン教育とは?
我が子たちに照らし合わせるため、早期トータルイマージョンをよく見てみます。
1. 幼稚園(4歳)からイマージョン環境
・(例)4歳時点では100%フランス語、徐々に英語が増え、小学校6年生~フランス語、英語半分ずつ
・会話力は小学校6年生ぐらいでネイティブスピーカーに近づくが、文法の正確性、丁寧さのレベル(社会言語的配慮)は足りないところがある
・学習言語として6~7年使うと、聴解力、読解力という受容的な面では、ネイティブスピーカーと同程度になる
・また、その頃には、会話力は、ネイティブスピーカーに近づく
・母国語(英語)の読解力は、5,6年生になると、年齢相応を上回る(日本語の場合漢字習得に時間がかかるので、これより時間がかかる可能性がある)
2.イマージョン教育の成功要因
・場所や相手に合わせた完全なる使い分けが可能で、混乱が起きない
・全員が同時スタートで、言葉の出来る子の中に一人できない子がポツンといるわけではない。
→駐在子女の場合、こうはいかないところが難しいですね。
3.イマージョン教育の問題点
著者は、フランス語の母国語話者である学習仲間がいないことを理由に以下の状況が起こりえると提言していますが、今の娘の状況を見ると、英語の母国語話者に囲まれても、まさに、この通りだと思います。
聞く力と話す力の差がある
聞く力は、比較的伸びやすいが、まとまった内容について発表する機会を意図的に持たないと、話す力がなかなか伸びない。また、対話は一見スムーズであるが、限られた単語の使いまわしが見られる。
聞く力
伸びるとはいえ、単語や文法を全部わかって聞いているわけではなく、わからないところは聞き流したり、細かいことがわからなくても、大体の意味を推察する力が発達している
コミュニケーションの方略に長ける
うまく表現できない時、聞き取れない時、ジェスチャーを使う、英単語を混ぜる、人に助けを求めるなどの方法で、切り抜ける力を持つ
4.イマージョン開始時期と伸びる能力
早期イマージョン教育を受けた中学2年生と、中学2年以降イマージョンを開始する後期イマージョン教育を受けた高校1年生を比べると、早期イマージョンの方が、聴解力や通常の会話については、優位な状況であるが、読解力については、後期イマージョン組が圧倒的な追い上げをし、後期イマージョン組の方が優位となる。また、意見を述べるなど認知要求度の高い会話では、両者に差は見られない。
これを読んではっとしたこと・・・。
日本語
ここ一、二ケ月娘と少し込み入った話をしている時に、「通じているかな?」「なんで黙ってしまうんだろうな?」と思うことが増えました。「中間反抗期かしら?」「学校でのトラブルでイライラしているのかな??」などと思っていつつも、ちょっと日本語力の低下も気にしていたんですね。一方で、よく読み聞かせをしているので、その様子から、あまり聴解力が落ちているようには感じていませんでした。
これを読んで、娘の場合、日本語について、「聞く力と話す力」の差が開きつつあるのかなと感じています。
英語
集団のレクチャーで何を習ったか聞くと、わからないことに慣れてきてしまっているのか、わからないところも聞き流して済ましているように感じます。「きっと理解したいだろう」と日本語で家で補足説明しても、必死で理解しようとする姿がないんですね。「授業でもうわかったから」と。自分のわかる範囲で分かればいいと割り切ってしまっている感じがします。
また、先生からも語彙のワークをした方がいい点は指摘をされています。おそらく、リーディングがなかなか難易度を上げていけないのは、語彙不足も理由にあると思います。
と、今まであまり自分たちに重ねて読んだことのない部分だったのですが、読み直してみると、とても、示唆に富む章でした。しばらく、家で、纏まった内容を話させる練習をしようと思います。